昨日のニュースで、全国学力調査の結果が報道されました。
小学6年と中学3年の計約71万人を対象に今年4月に実施した
全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果、都道府県別の
平均正答率(公立)の上位は、秋田、福井など、下位は沖縄、
北海道などで4年続けて上位、下位とも固定化がみられたそうです。
この学力調査はOECDの調査から世界比較の中で日本の
子どもたちの学力が低いということから、2007年より全国一斉に
全小6、中3生対照に行われてきました。
しかし今回は民主党の事業仕訳により予算が大幅にカットされ
全ての小6、中3対象ではなく3割の学校対象の抽出方式と
なってしまいました。
久喜市では今年度、小中34校のうちたったの5校(中学校)しか
抽出されず3割には到底満たない学校のみの参加でした。
小学校はゼロです。
しかしこの学力調査、県や市町村など各自治体の予算で
自主参加することは可能でした。
全国でも学力の高い県は、多くの自主参加がみられました。
学力がトップの秋田、福井は100%の参加です。
これは一概には言えませんが、印象としては教育に対する
熱意の違いか・・・と考えてしまいます。
埼玉県の参加率は全国47都道府県中下から4番目でした。
埼玉県では昔でいう『知、体、徳』を身につけたいということでしょう、
「生きる力」をはぐくむ教育を一層推進するための取組みとして「学力」
「規律ある態度」「体力」の3つの分野について確実に身に付けることを
「教育に関する3つの達成目標」として実践しています。
その一つとして県独自で埼玉県学習状況調査というテストを行っています。
これがあるからでしょうか・・・久喜市も自主参加はなしでした。
県内だけで行う学力調査と、全国でのとは内容はもちろん
その大きな意味での主旨はまったく違います。
私は、そのようなことから全国学力調査は全員が参加すべき
との考えから、6月議会において久喜市教育委員会に対し
質問をしました。
以下、長くなりますが質問内容を掲載します。
【 6月議会質問 学力調査について 春山千明 】
OECDによる学習到達度調査 (PISA) ではゆとり教育が日本の
子どもたちの学力低下につながったという発表をしました。
世界的にみて近年の日本の子どもたちの学力低下が問題視されて
きたことから、文部科学省では2007年度より全国学力・学習状況
調査として全国の小学6年生と中学3年生の全員が参加する方式で
導入しました。
この学力調査の意義は児童生徒の学力状況が客観的に把握
できるもので、
• 児童・生徒の学力と学習・生活環境の関連が分析できる。
• 成績が上位の自治体・学校の教育方法を他の自治体・学校が
参考にしやすくなる。
• 児童・生徒にとっても学習内容の振り返りができる
などがあげられています。
一方、地域の中で学校や教師の序列化、差別化を生む恐れがある。
学校で調査の準備対策が行われ、教師や校長の評価・人事に
影響する可能性もある。もしそうしたことが起きれば、調査の信頼性自体が
揺らぐ。など学力調査に対する反対の意見をもつ団体(日教組・共産党・
民主党?)などもあります。
民主党政権に代わった今年度からは全国の32%の小中学校を
抽出しての実施となりました。(財政の見直しからではなく日教組の
圧力によるともいわれています)
私としてみれば、低下傾向にあるという日本の子どもたちの学力を
上げるため、全国一斉で行ってきた学力調査のデーターをもとに
教育的改革を進めるべきだったはずなのに中途半端ではと、残念な
思いでいっぱいです。
継続して続けることでのそのデーターを反映するという意味では
3割で十分ともいわれますが、個人的にはどうなのでしょうか・・・。
ちょうど2007年に6年生だった子どもたちは中学3年生になりました。
個人それぞれが自分の学習到達を過去と比べて再確認しこれからの
学習に生かす指標となるべく大きな役割もあったはずです。
それができなくなってしまいました。
第5期中央教育審議会副会長の梶田叡一氏は、
『そもそも学力調査についての大きな誤解があって、単なる統計を
とるだけの行政調査だと思われている。学力調査は一人一人の
子供の学力向上に役立てるという考えに基づいてできたものだ。
学力というのは、どこの学校の、どこの先生の、どこの生徒の、
というようにミクロの視点で見なければいけない。一人一人の生徒を
指導して初めて学力のレベルが上がる。抽出方式だと、都道府県の
レベルまでしかわからない。東京でも大阪でもそうだが、同じ都道府県の
中でも実は地域によって学力に大きな差が存在する。市町村、学校、
教室、生徒と細かいところまで把握することが何よりも重要だ。マクロの
視点でお金と人を投入しても学力は決して向上しない。』と言っています。
旧久喜市教育長は過去の議会において、全国学力調査を実施する
ことは、今後必要とされる学力の実態を把握、検証し、指導内容並びに
指導方法の改善、向上に生かしていくためで、それは子どもたちに確かな
学力を身につけさせていくために必要であるとこたえています。
このようなことから全国学力調査を久喜市として進めていくべきと
考えますが、久喜市教育委員会での今年度の取り組みと今後の
取り組み、対策について伺います。
今年度は約3割の小中学校が全国より抽出されましたが、
それ以外の学校は希望参加という形で参加は認められていました。
そして多くの市町村が自主参加をし、合計すると7割以上の
子どもたちが調査を受けたという結果がでております。
(1) 今年度学力調査を実施したのは久喜市内では5つの
中学校のみでした。他の小中学校で取り組まなかった
経緯を伺います。
[答弁] 埼玉県学習状況調査があるため 旧久喜市教育長は過去の議会において、全国学力調査を
実施することは、今後必要とされる学力の実態を把握、検証し、
指導内容並びに指導方法の改善、向上に生かしていくためで、
それは子どもたちに確かな学力を身につけさせていくために
必要であると答えています。
(2)今年度の参加状況では、旧久喜市教育委員会教育長が
昨年度まで言っていたところの学力調査の意義や効果などが
期待できなくなてしまったと考えますが、いかがかお伺いします。
[答弁] 全国的な比較はできないが埼玉県学習状況調査により
子どもたちの学力は把握できている。 経年的に実施してきた学力テストをやらなくなったことで継続的な
学力の状況判断やデータの取得、それらを活かしての有意ある教育の
実施が途絶えてしまうという懸念があります。
(3)今後も久喜市の子どもたちへの統一的な学力調査は必要と
考えますが全国学力調査を含めた検討はどのようにしていくのか
久喜市教育委員会の考え方をお伺いします。
[答弁] 今年度は埼玉県学習状況調査と3つの達成目標の効果と
検証を統一的な学力テストとしてとらえている。
来年度以降の参加は今後国、県の動向をみながら校
長会の意向をもとに子どもたちの学力の向上を図り、
保護者の信託に答えられるよう検討していく。 今後検討していくということですが、近隣市町に合わせるだけでなく
久喜市独自の判断で、子どもたちのため、良い教育施策は積極的に
取り入れていってほしいと考えます。